新サーバー簡単移行の落とし穴|メールとデータ書き込みに注意

※当オフィスはエックスサーバーのビジネスパートナーです。本記事のお申し込みリンクを経由してご契約いただいた場合、当オフィスに報酬が発生します。

結論から言います。

「簡単」なのは操作だけです。前後の段取りは簡単ではありません。

「新サーバー簡単移行」は、
今の契約のまま新しいサーバー環境へ移れる機能です。

新規契約が不要で、ダウンタイムも短い。
使えるなら使うべき機能なのは間違いありません。

ただし公式マニュアルには、
知らずにやると事故る注意点がいくつも書かれています。

特に危険なのがメールとデータ書き込みです。


目次

そもそも使えないケースがあります

対象はsv1 〜 sv17000.xserver.jp の旧環境です。

ただし該当していても、次の場合は利用できません。

  • 新環境に対応していないPHPバージョンを設定している
  • 独自SSLの発行申請中
  • 独自IPアドレス付きの独自SSL設定がある
  • サーバー利用期限が1ヶ月以内

最後の項目に注意してください。

更新をうっかり放置していると、
移行したいのに期限が近くて使えないという状況になります。

先に更新を済ませてから着手してください。

古いPHPで動かしている古いサイトも引っかかります。
この場合はPHPを上げるのが先になります。


最大の落とし穴:メールが旧サーバーに届き続ける

ここが一番の事故ポイントです。

公式マニュアルには、切り替え完了後
24時間程度メールが旧サーバーへ届く可能性があると書かれています。

これが意味することは深刻です。

あなたは新サーバーのメールを見ています。
しかし取引先が送ったメールは旧サーバーに入っている。

受信箱には何も来ない。
相手はエラーも受け取らないので、送れたと思っている。

気づかないまま丸一日、メールを取りこぼします。

対策はひとつです。

切り替え後24時間は、旧サーバー側の受信も確認し続ける。

メールソフトの設定を消さず、両方を見る期間を作ってください。


データの書き込みも旧サーバーに残ります

同じ理屈で、こちらも起きます。

公式はプログラム処理中のデータ書き込みが、最大24時間旧サーバーに残る可能性があるとしています。

影響が出るのはこういうサイトです。

  • 問い合わせフォームの送信ログを保存している
  • 会員登録やマイページがある
  • 注文や予約を受け付けている
  • ブログのコメントを受け付けている

切り替え直後に入った注文が、
新サーバー側には存在しないという事態になります。

データが消えたわけではなく、旧サーバーに残っているだけです。
しかし気づかなければ失われたのと同じです。

書き込みが発生するサイトなら、
アクセスの少ない時間帯を選ぶことが必須になります。


移行されないもの

データが全部そのまま移るわけではありません。

  • アクセスログ
  • エラーログ
  • 自動バックアップデータ

自動バックアップが移らない点は覚えておいてください。

移行直後は過去のバックアップに戻せない状態になります。

だからこそ移行前に自分でバックアップを取っておく必要があります。

アクセスログが必要な業務なら、
先にダウンロードしておいてください。


メール送信ができなくなる設定

これも見落としがちです。

新環境ではSMTP認証が必須で、
POP before SMTP には対応していません。

古くから使っているメールソフトの設定が
POP before SMTP のままだと、移行後に送信できなくなります。

受信はできるのに送信だけ失敗する、という形で出ます。

移行前に全端末のメール設定でSMTP認証が有効か確認してください。

パソコンだけでなく、スマートフォンの設定もです。
ここを忘れると出先で送れなくなります。


他社のネームサーバーを使っている場合

ドメインを他社で管理している場合は作業がもう一段増えます。

エックスサーバー指定のネームサーバーを使っていれば、
切り替えは自動で反映されます。

しかし他社のネームサーバーを指定している場合、
切り替え完了後に自分でDNSレコードを新サーバーのIPアドレスへ変更する必要があります。

これを忘れると、切り替えたのに旧サーバーを見続けることになります。

ドメインをどこで管理しているか、
作業前に必ず確認してください。


手順そのものは3ステップ

ここまで注意点を並べましたが、操作自体は単純です。

  1. データコピー申請:現在のデータが新環境にコピーされる
  2. 動作確認:hostsファイルを編集して新サーバーで表示を確認する
  3. サーバー切り替え:問題なければ切り替える

2の動作確認ができることが、この機能の最大の価値です。

新規契約して別サーバーへ移す場合、
同じドメインを重複設定できないため事前確認ができません。

「入力されたドメインは既に設定されています」と出る理由

なおhostsファイルの編集は一時的な確認方法です。
確認が終わったら必ず元に戻してください。

戻し忘れると、後で「なぜか自分だけ古い表示になる」
という原因不明のトラブルになります。


まとめ

✔ 対象はsv1〜sv17000 の旧環境
✔ PHP・独自SSL・利用期限1ヶ月以内で使えないことがある
✔ 切り替え後24時間メールが旧サーバーに届く
データ書き込みも最大24時間旧サーバーに残る
✔ ログと自動バックアップは移行されない
POP before SMTP は非対応。送信できなくなる
✔ 他社ネームサーバーならDNS変更が別途必要

操作は3クリックでも、
前後の確認を飛ばすと確実に事故ります。

逆に、ここまで押さえておけば安全な機能です。

エックスサーバーは契約を続けるべきか、新規契約して乗せ換えるべきか


メールを一通も落とせない、注文を取りこぼせない。
そういう条件がある場合は、当オフィスでも移行作業を承っています。

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出典

仕様・手順は2026年8月時点のエックスサーバー公式マニュアルの記載にもとづきます。実際の作業前に必ず最新の公式情報をご確認ください。

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