XServer for WordPressのステージング、本番へ戻すときの落とし穴

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結論から言います。

ステージングから本番へ「データベース全テーブル」を戻すと、その間に本番で増えたデータを失う可能性があります。

XServer for WordPressのステージング環境は、
本番サイトを壊さずに更新や改修を試せる便利な機能です。

ただし「作る」より「本番へ戻す」ときに事故が起きます。
同期の選び方を間違えないことが、この機能を使ううえでの要点です。


目次

ステージング環境の基本仕様

項目内容
作成できる数1サイトにつき1つまで
作成場所本番とは別のサーバーアカウント
URLhttps://サーバーID.xwp.jp 形式。独自ドメインは設定不可
サーバーID作成時に指定。後から変更できない
コピーされるものpublic_html(キャッシュ除く)、wp-config.php、データベース、PHPバージョン
ディスク容量最小10GB以上の割り当てが必要(後から変更可)
反映時間作成完了からWebサーバー設定反映まで最大15分程度
検索エンジンインデックス禁止の設定が入る
アクセス制限BASIC認証を設定できる
メール送信できない

作成時の注意は2つです。

1. ディスク容量10GBを先に確保する
本番とは別に容量を割り当てるため、残り容量が少ないと作れません。

2. BASIC認証を設定する
インデックスは禁止されますが、URLを知っていれば誰でも開けます。
公開前のデザインや料金改定を見られたくないなら、パスワード保護を付けてください。


同期は2方向・対象を選べる

同期の方向は2つあります。

  • 本番環境へのリリース:ステージング → 本番
  • ステージング環境への反映:本番 → ステージング

同期する対象は、ファイルとデータベースを別々に選べます。

対象選択肢
ファイルwp-content内の全ファイル/対象パスを指定/同期しない
データベース全テーブル/対象テーブルを指定/同期しない

この選択肢があること自体が、事故を避けるための仕組みです。


最大の落とし穴:データベースを全部戻す

よくある流れで考えます。

  1. 月曜にステージングを作る
  2. 1週間かけてデザインを改修する
  3. その間も本番サイトは動いていて、問い合わせやコメント、新しいお知らせ記事が増えている
  4. 完成したので、ファイルもデータベースも全部本番へリリースする

ステージングのデータベースは月曜時点のコピーです。
その後に本番で増えたデータは、ステージング側に存在しません。

全テーブルを本番へ同期すると、
火曜以降の問い合わせ履歴・コメント・記事が本番から消えるおそれがあります。

ECサイトなら注文データ、会員サイトなら新規登録者です。

対策

  • デザインやプラグインの改修だけなら、ファイルのみ同期し、データベースは「同期しない」
  • データベースも必要なら「対象テーブルを指定」で、変更したテーブルだけに絞る
  • 作業が長引いたら、改修前に本番 → ステージングへ反映して最新化してから作業する
  • リリース前に本番の手動バックアップを取る

WordPress本体とPHPは同期されない

公式マニュアルに明記されている仕様です。

WordPress本体・PHPバージョンは更新されません。

ファイルの同期対象はwp-contentの中です。
つまりステージングで試したことのうち、次の2つは本番に反映されません。

  • WordPress本体のアップデート
  • PHPバージョンの変更

ステージングで「本体を最新にしてPHPを上げたら問題なく動いた」と確認しても、
本番側でも同じ更新を別途行う必要があります。

公式は同期の前に本番とステージングのバージョンを揃えることを求めています。
揃わないまま同期すると、新しい本体を前提にしたプラグインが古い本番で動かない、
といった食い違いが起こりえます。

安全な順番はこうです。

  1. ステージングで本体・PHPを更新し、動作を確認する
  2. 本番のバックアップを取る
  3. 本番でも同じ本体・PHPバージョンに更新する
  4. そのうえでファイル(必要ならテーブル指定)を本番へリリースする

同期されないファイル

次の2つは常に対象外です。

  • wp-content/cache
  • wp-content/debug.log

キャッシュ系プラグインを使っている場合、
リリース直後に本番のキャッシュを削除しないと古い表示が残ることがあります。


メールだけは本番で確認する

ステージング環境はメールを送信できません。
試用期間中・本契約後のどちらでも同じです。

フォームの改修をした場合、送信完了画面までは確認できても、
通知メールが届くかは本番に出してから確認することになります。

XServer for WordPressでメールは使える?作れないメールと送れるメール


まとめ

✔ ステージングは1サイト1つ・別アカウント・独自ドメイン不可
✔ 作成には10GB以上の容量が必要
✔ BASIC認証で外から見えなくする
✔ データベースの全テーブル同期は本番データを失うおそれ
WordPress本体とPHPは同期されない。本番で別途更新する
✔ メールの確認は本番で行う

ステージングは、使い方さえ押さえれば
本番を壊さずに改修できる、XServer for WordPressの一番の強みです。

エックスサーバーとXServer for WordPress、どっちを選ぶべきか


本番データを残しながらの改修リリースや、ステージングを使った更新運用の代行は、当オフィスでも承っています。

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出典

仕様は2026年9月時点の公式マニュアルの記載にもとづきます。同期によるデータの扱いは作業内容によって異なるため、リリース前に必ず本番のバックアップを取得してください。

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